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2008 Jシリーズ#1箱館山DHレポート

2008年05月07日 18:08 written by Teisuke Morimoto

5月5日、滋賀県箱館山スキー場にてJシリーズのDHIが開幕した。


この開幕戦は注目点が大変多い大会となった。昨年はG-Cross Hondaの消滅により上位チームの大シャッフルが行われ、井手川直樹、永田隼也はIronhorse /SSR、内嶋亮は柴田幸治と合流してA&F/SantaCruzに加入することになった。また、向原健司はTeam Ikuzawaに加入して安達靖のチームメイトとなり、最高の環境を手に入れた。まずはバイクチェックから。


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永田隼也のアイアンホース・サンデー。日本に1台という19インチ。ホンダに比べて剛性や直進安定性は若干劣るものの、コーナリングに関してはホンダ以上であり、違和感は無いとのこと。井手川はバイクへの慣れは問題無かったものの、シフターへの慣れに多少手こずったということだ。立ち上がりでギアを軽くしてしまったり、ペダリングせずにシフトをしてしまうなど、ホンダの時代のクセを修正する必要があったとのこと。構造上、長いチェーンを持つホンダに比べて、データ上で差異は無いものの、フリクションが低く感じる為、バイクが前に良く進む印象があるという。

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こちらは安達靖のバイク。昨年から変更点は少ないとのこと。


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機材での最大の変更はホイールセット。インダストリー・ナインのホイールセットはリアハブに120ノッチを持ち、漕ぎだしの速さ、高い縦剛性などの恩恵により、「5秒は違う」という。Team Ikuzawaはこのホイールセットを8セット用意したという。機材、スタッフなど点では他チームを圧倒する。


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内嶋亮のサンタクルズV10。


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こちらは柴田幸治のサンタクルズV10。A&F/SantaCruzは両者ともSHOWAのフォークを採用。


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ダイワ精工が取り扱うUNIVEGAに移籍した飯塚朋子のバイク。大変コンパクトな仕上がりだ。ホイールセットは同社取扱のDT Swiss。


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LOVE BIKES取扱のトランジションに移籍した金子真吾のバイク。トランジションのホイールセットを採用。フローティングブレーキを採用している。

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こちらは国際アウトドア専門学校を卒業してトランジションに加入した小山航のバイク。金子のバイクと異なり、コイルオーバーのリアユニットを採用。


レースは前週の走り放題から向原健司が圧倒的な速さを見せており、意識的にか、それとも無意識にか強気な発言を連発しており、実際に前日のタイムセッションでも2位の安達に1秒以上を開けてトップタイムを残し、さらに予選では安達に3秒近くの差を付けてしまった。この時点で安達靖の最大のライバルは井手川でも無く、内嶋でも無く、チームメイトである向原であるのがはっきりとした。これにはさすがの安達も焦りを感じたという。


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タイムセッション、予選と1位のタイムを残した向原健司。


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チームメイトの向原にプレッシャーを掛けられることになった安達靖。予選2位。


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予選3位の内嶋亮。


3位に内嶋、4位に永田、5位に井手川と続くが、注目は予選を7位でフィニッシュした清水一輝だ。ジュニアながら特別昇格にてエリートカテゴリーでの初レースとなったが、いきなりトップ10入りだ。


快晴の中、2時30分から女子エリートから決勝がスタートする。予選は富田敬子がコンマ6秒差予選2位で通過しており、1位の中川ヒロカが最後の走者となる。富田のタイムを中川が4.8秒の大差で破り開幕戦優勝を決めた。富田にとっては自身の最高記録である3位を上回る順位であり、オフシーズンのトレーニングの成果か、昨年とは違う走りを見せた。池田恭子、渡辺キャリーなどが欠場したこの開幕戦だが、次戦以降も表彰台に絡んでくるだろう。


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チームの運営にも携わり、忙しい中でも優勝を果たした中川ヒロカ。


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成長を見せた富田敬子。自身最高記録の2位。


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大西雅美は3位に。今季はTeam Ikuzawaのメカニックに就任した山本明氏と関係が深いためか、Team Ikuzawaのバイクと酷似したバイクを今季は採用。


男子は予選12位の阿藤寛が予選から3秒近く縮めてトップに立ち、大島礼治もそのタイムを抜けないが青木卓也が自身の予選タイムから5秒近くを一気に縮める3:30.073でホットシートへ。高橋唯之、門脇祥、清水一輝も青木のタイムを破れず、柴田幸治がようやく3:29.537で30秒を切ったタイムでホットシートに座る。ここで残るは5人。


次の井手川直樹は柴田のタイムを一気に抜き去る3:25.994で柴田から簡単にホットシート奪い、永田、内嶋もそのタイムを破れない。しかし、続く安達のタイムが予選から3秒近く縮める3:21.886で井手川をシートから追い出し、残るは密かに10秒台を狙っていたという向原だけに。しかし、フィニッシュに現れた向原のタイムは10秒台に遠く及ばない3:26.21で、それでも内嶋のタイムを破って3位でレースを終えることになった。


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エリート昇格後の初レースでいきなり永田隼也を上回る7位の清水一輝。竹本監督は決勝でミスをするだろうと考えてたが、この速さは本物だと言う。


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予選から大幅にタイムを上げた6位の青木卓也。昨年は口惜しいシーズンだったため、今年は奮起の年になるか。


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5位の柴田幸治。そろそろ表彰台に絡みたい。


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自身のショップのオープン、会社の立ち上げなど超多忙なシーズンを送った内嶋は4位。しかし、トップの安達とのタイム差は5秒以上あり、納得はできないだろう。


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高校生以来の優勝が目前にあった向原。この直後に転倒してしまい、それでも3位に。


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2位の井手川直樹。新しいバイク、慣れない変速システムなど全てが変わった開幕戦だったが、2位にまとめてくる辺りはさすがだ。


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チーム監督の生沢徹氏が見守る中優勝を果たした安達靖。今まではチーム内で不動のエースという立場で走ることが多かったが、向原という最強のチームメイトであり、ライバルを迎えた今シーズン、大きな刺激を受けているに違い無い。


昨年の同じ開幕戦のレポートで、

今年の開幕戦は三強という構図は変わらないものの、その一角に小さな綻びが生じたのでは無いか?と思わせる展開となった。
と書いたが今年も同じような上位3名となった。昨年は井手川/安達/向原だったが、今年は安達/井手川/向原となり、内嶋は昨年と同じように三強から弾かれてしまった。もはや、三強時代は終わりを告げ、向原を加えた四強時代となったのだろうか?とにかく、今季もホンダが撤退したからと言ってレースの楽しさが損なわれた訳では無い。井手川、内嶋はホンダ・スピリッツを受け継ぎ、昨年と変わらない規模、体勢でレースに挑んでいるように見えるし、参加も年々増えている様に見える。


次戦は昨年に安達が内嶋の連勝記録をストップさせた富士見パノラマ大会だ。富士見は向原が不得意とするコースで、ここで向原がどれくらいの成長を見せるのか楽しみな所だ。


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女子表彰式


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男子表彰式


フォトギャラリー
http://www.flickr.com/photos/bikedaily/sets/72157604910869055/show/
[注]選手が自らのレースレポートやブログに上記の写真を使用するのは自由に使って貰って結構ですが、代理店やメーカーがweb、カタログ、メールマガジン、ブログになどで使用する場合はご連絡ください。選手から転送されて来た画像だったとしても、同様です。


エリート女子決勝リザルト
1 中川 ヒロカ Aki Factory Team 4:18.389
2 富田 敬子 mtb garage ZONE & Te 4:23.239
3 大西 雅美 Team YRS 4:23.794
4 飯塚 朋子 UNIVEGA 4:25.400
5 坪本 仁美 M-2 MAD ANGELS 4:30.490
6 服部 良子 服部良子/風魔横浜 4:30.492
7清水 友香 B.C.porter/重力技研 4:34.126


エリート男子決勝リザルト
1 安達 靖 Team Ikuzawa 3:21.886
2 井手川 直樹 IRON HORSE/SSR 3:25.994
3 向原 健司 Team Ikuzawa 3:26.216
4 内嶋 亮 A&F SANTACRUZ 3:26.635
5 柴田 幸治 A&F SANTACRUZ 3:29.537
6 青木 卓也 TEAM GIANT 3:30.073
7 清水 一輝 AKI FACTORY 3:30.342
8 永田 隼也 IRON HORSE/SSR
9 阿藤 寛 penetration 3:34.724
10 和田 良平 RINGOROAD.COM 3:35.312


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