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Moots MOOTO X

2006年12月04日 14:14 written by Teisuke Morimoto

前回のCNCOから続く。CINCOをブースで返却すると、次の一台を物色する。メカニックも、この日本人、よく乗るねという表情になっている。ラックに掛かっている次なる18インチのバイク、それはMOOTO Xだった。


MOOTO Xには二種類が存在し、ハードテイルのMOOTO X、ソフトテイルのMOOTO X YBBがある。もちろん、ムーツはカスタムオーダーが可能なので、Uno Sliderと呼ばれる、前後にスライドさせるとができるシングルスピード用のエンドもオーダーにより可能だ。今回試乗するモデルはリジッドモデルとなる。ブースでバイクに跨ってシートの高さを調整して貰うが、この時点で29インチである、ということを強烈感じさせられる。スタンドオーバーハイトが高い訳では無いが、高く感じる。実は、筆者はこの時が29インチとのファーストコンタクトだったのだ。


mootox.jpg


ブースを出て灼熱の太陽の中、ブースエリアを通って登りに差し掛かるが、ここでクランク長が長いことに気づく。降りて確認すると、175mmだ。ただでさえ大きく感じる29インチがさらに大きく感じてしまう。これではインプレならないではないか・・・。そう思いながら登るが、クランク長、29インチという要素の違和感でどうも集中できない。これは困ったことだ。頂上でバイクを降り、再度じっくりと眺めて見る。


自転車とは、ある程度大きなサイズで、シートポストが出ている方が見た目が格好良くなると一般的に言われている。実際に、ほとんどのMTBメーカーがカタログに掲載している写真は18インチ以上のフレームだ。MOOTO Xのサイズラインナップは17/18/19/20/22インチで、最小でも17インチとなる。おそらく、多くの日本人が17、もしくは18インチのサイズを選ぶことになるだろう。178cmの筆者でも18インチがジャストだった。YBBが12インチからラインナップしていることを考えても、このMOOTO Xは敷居の高いモデルだ。なぜ小さなサイズを生産していないのか?チュービングの入手の問題など、理由は色々と想像できるが、やはり、背の小さなライダーにとって29erはスタンドオーバーハイトの問題、取り回しの問題などで向いていない、というムーツの解答であるのかもしれない。


mootox_frame.jpg


話が逸れたが、筆者は新たな29の世界に戸惑いながら、下り始めた。ビッグバイクだ。コーナーも寝ないような気がする。よく言われる、ブレーキング性能が高いという事実は筆者のレベルでは体感することができない。正直、29とは背が高くて、足も長いアメリカ人が進めている陰謀だ!とまで思ったが、斜度のある直線にバンプが連続する直線に差し掛かった時、まさに目から鱗が落ちる思いがした。例えが強引で恐縮だが、スノーボードで、アンクルパウダーを直滑降している感じと似ている。バンプとバンプの頂点を繋ぐような、かすかな浮遊感があり、気がつけば山を下りきっていた。この感覚はドラッグ的なものに近い。


正直、クランクが長いという違和感のおかげで、きちんとインプレが出来たとは言うことは出来ないが、29インチの魅力の片鱗は感じることができた。コーナーでバイクが寝ないと感じるのも、慣れの範囲だろうし、バイクが大きく感じるのも、実際にはスタンドオーバーハイトは確保されているので問題は無い。これだけアメリカで熱狂的なファンを生み出しているのにはちゃんと理由があった。本当にドラッグ的な不思議な感覚を持っている。


実は、29は以外と日本のシーンに合致したモデルだと感じた。つい、先日開催されたKONAワールドフェスティバルでは、4Xのエントリーは40人。DHは50人。3時間耐久は300チームと聞いている。そう、日本人は耐久レースが大好きなのだ。日本で最も多く開催されているレース種目が耐久レースであるのも、間違い無いだろう。しかも、コースの難易度が低く、アップダウンがあまり無いコースの方が好まれる傾向のようだ。そう言った耐久レースには最高の一台だ。


ムーツが29を手掛け始めたのは以外と早く1999年に最初の29erモデルをリリースしている。この7年間に蓄積されたノウハウが詰まっているMOOTO Xで29erの仲間入りするのはどうだろうか。来年の最初のレースには間に合う。


問い合わせ先
ダイアテックプロダクツ
http://www.diatechproducts.com/moots/MOOTOX.html


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