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Moots CINCO

2006年12月01日 19:58 written by Teisuke Morimoto

前回のYBB-SLの試乗から続く。YBB SLをムーツのブースに返却し、さらに18インチのバイクを探して貰うが、唯一バイクラックに掛かっているのはCINCOというモデルだった。


ムーツ試乗第二弾はこれに決定だ。このモデルは前三角が3/2.5 P-Techチタニウム、バックはアメリカのフレームメーカーであるベンタナ製の6061 T6アルミにFOXのRP23エアサスペンションユニットを採用する。ムーツのラインアップで最も長い5インチ(127mm)のストロークを持ち、フロントフォークは130mmストロークが推奨、いわゆるオールマウンテンモデルというカテゴリーに入る。ちなみに、CINCOをチンコと呼んではいけない。スペイン語で、ストローク量である"5"を意味する"シンコ"のことだ。


スタッフにペダルの交換とシート高の調整をして貰ってからバイクに跨った瞬間に「やられた!」と思う。非常に些細なことだが、先ほど試乗したYBB SLよりも太めのグリップが装着されており、このファーストコンタクトによりこのバイクの特性を瞬間に理解させられた。また、YBB SLよりもハンドル幅も広く取られており、かなり下り向けに性格が振られていることがここでも分かる。タイヤもユッチンソンの2.3幅のモデルが装着されているため、アプローチの砂利でもハンドルの取り回しにデリケートになること無く、YBBほどの軽快さは無いが、ラインを選ばず、安定してどんどん登ることができる。中級以上の足を持つライダーであれば、さらにかっ飛んで登ることも可能だろう。


cinco.jpg


じりじりと登ってスタート地点まで到達して再度バイクを細かくチェックすると、チェーンステイのCNC製ヨーク部分にベンタナのVの刻印が入っているのを発見して嬉しくなる。シートステイ側のCNC製ヨークも非常に美しく、バック全体のポリッシュ仕上げ相まって、アメリカンバイクの細かな部分での見せ方に改めて感服する。リンクのベアリングがすべて剥き出しになっているのもいかにもアメリカンだ。この辺りは、雨の中に放置しない、洗車時にあまり水を掛けないなど、注意が必要だろう。


早速、一気に下り始める。予想外のことに、DHバイク並の安定感でギャップに入ることができ、コーナーでも「ちょっと速すぎかも?」というスピードで入ってもちゃんと曲がってくれる。全てのピボットに使用されているベアリングの効果により、リアサスペンションの動作は自然で、横方向への剛性も高く、ヨレを感じない。2.3幅のタイヤと5インチストロークの恩恵も絶大だ。その気になれば2.5幅のタイヤまで装着できるのだ。しかし、フルスペックのDHバイクのようなまったり感が無く、軽い登り返しなどでダンシングでスピードを繋げる際にも、ちゃんと小気味よく反応してくれるため、イライラが募らない。正直、127mm(5インチ)ものストローク量を持つバイクとは思えない軽快さだった。アウトドアデモの試乗コースでは、このバイクのポテンシャルを十分に発揮するには過激度が低かったと言えただろう。DHコースに行ってもよかったかも知れない。


cinco_frame.jpg
サイズが小さくなるとトップチューブがベンドされるので、スタンドオーバーハイトも確保される。


この試乗車のシートクランプはQR式では無く、アーレンキー式のタイプが使用されていた。伝統のムーツ製のチタニウム・フロントトライアングルに、ベンタナ製のバックという夢のようなコラボレーションを実現したCINCOは、一台のバイクでトレールライドから耐久系まで同じシートポジションで走り倒す、クラシックなスタイルを持つハードコアライダーのあなたに最高にお勧めの正統派アメリカン・AMバイクだ。是非、ジャストサイズで乗って欲しい。


問い合わせ先
ダイアテックプロダクツ
http://www.diatechproducts.com/moots/moots.html


次回はMooto-Xです


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