2006年10月12日 12:05 written by Teisuke Morimoto
インターバイクレポート・MTB編をお届けする。正直な所、それほど目新しいものは無いという印象を持ったが、29はかなり一般化しており、シングルスピードバイクも多かった。特に29に関しては、売れる売れないにかかわらず、メーカーの必須科目となっているようだ。
また、クランクワークスやアディダス・スロープスタイルなどに代表されるスロープスタイルスタイルの流行に合わせるかのように、コンパクトにデザインされたスロープスタイル用バイクが各社からリリースされていた。実際に、今年のクランクワークスでは決勝に残ったハードテイル使用者は1名だけだった。これは年々減少する傾向にある。業界として、売り上げの底上げが期待できるフルサスペンションバイクへのシフトを進めている一面もあるかもしれない。
台湾のフレーム/パーツブランドであるFIREEYE。ヨーロッパでは成功を収めているそうだ。
今年、突如CHUMBA RACINGとして生まれ変わった元CHUMBA WAMBA。今回はシングルスピードモデルを展示。DHモデルに大きな変更は無かった。
ノースショアをホームとするCOVEらしく、ラダーの上に展示されたSHOCKER DH。これで気分はタイラー・モーランドだ。
同社のパテントであるFour by 4 Linkageを採用しているKNOLLYのバイク。
小さなブースながらも人が絶えなかったSINISTERのブース。
下のフレームは伝説的ビルダー、FTWの新作だ。
毎年多くのライダーをシーオッタークラッシックに送り込んで来るBMXブランドのAVENTだが、現在ではMTBライダーとも契約しており、DHフレーム、4Xフレームまでリリースしている。
アメリカでの代理店が決まり、ワーウィック・スティーブンソン、マット・ポールキャンプを迎えたKUWAHARAはET25周年モデルを発表。
FOESの完全に新しい、4インチストロークのバイク、2:1 XCT4。カーナッツのエアサスペンションユニットを採用する。
2000年の倒産後、昨年に沈黙を破って復活したアイビスは美しいスティールのフレームで知られたが、残念ながらスティール、アルミ製のバイクを1台も展示せず、完全にカーボン専業メーカーとなっていた。
MTB史上最速カップルである、今年の世界選手権を制覇した二人、サム・ヒルとサブリナ・ジョニエ。彼らが乗るのはもちろんIRON HORSE SUNDAYだ。特別仕様であるゴールドカラーの販売は無い模様だ。
1994年創業のNYに本拠を置くVicious Cycles。下のキスマークが施されたフレームはマウンテンゴートからインスピレーションを得たものだろう。これを指摘すると、担当者は「笑いながら、そうそう!」と言った。この女性向けにデザインされたjewelというモデルはアメリカでの定価が$1425。チタンなら$2925となる。
会場で熱い注目を集めていたIndependent Fabrication。国内での代理店は毎年どこかがやるらしい・・と噂になるが、未だに日本には代理店が無い状態で、聞いてみるとライダーとしてサポートするライダーがいるだけということだった。カタログを見ると、ライディングを重ね、既存のバイクに対して不満が出た時からIFのオーダーのプロセスが始まる、と言う様なことが冒頭に書いてある。つまりは、フルオーダーフレームなのだ。オーダーに関してもIFとの対話を通してフレームのディテールを決めていくという作業が必要になるため、基本的に吊しのフレームは無いようだ。逆に、ここまでオーダーできるのに吊しのIFを買うのは非常にもったいないだろう。ペイントも、26色のカラーに、12色のデカールから選択できる。BBもEBB(エキセントリックBBB)が選べたり、ブレーキ台座も選べる。この作業の繁雑さがなかなか代理店が決まらない原因としてあるのかもしれない。逆に、自分の頭の中に既にに理想のフレームが完璧に描かれているなら、IFはそのフレームを実現してくれるだろう。
インテンスの新しいモデル、SPIDER PRO。
コロラドのSpot。女性向けのウールジャージが非常に良かった。スティールフレーム、ハブ、ウールジャージを得意とする。
MTB黎明期には日本にも輸入されたいたダウンチューブの無いフレーム、スリングショット。対応してくれた女性スタッフに、知り合いが15年ほど前のスリングショットを持っている人がいることを言うと、多少うんざりしたように、「みんながそう言うわ。でも、あれからずいぶん変わったのよ」と返された。その女性はDanielle Mustoと言い、24時間レースのスペシャリストだった。
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